Fukue ©1983
あの あっけないわかれを
ずっととっておきたい気もしましたが
再会は ほとんど突然に
しくまれたようにすばやく
実現されてしまったのだね
きみの いちまいのはがきが
あめのひに とどく
残念だったというのでしょうか
それとも
うれしかったと
きみのうまれたまちに
きみはただひとりでもどり
そのまちについて
わたしにはなしてきかせたことを
ふたたび
きみのまわりに みている
ここではあめがふっているが
きみのところでは はれているのかもしれない
いますぐ それを たしかめたいけれど
とおくへいくのには
じかんがかかり
じかんをかけると
天候も変化する ということを
わたしたちは じゅうぶん こころえている
きみのめに いま うつっている風景が
いまわたしのめにうつるように
それだけを念じつづけて
なんどもはがきを なめるように読みましたが
わたしのめには
きみが はがきをかいているてつきさえ
うつらなかった
フクエジマにいったことがない
それだけがりゆうであり
ひとつのすくいでもある
けれど
愛情だけがひとをむすぶのではない
と
おもいました

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